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ハイクリブーム

ハイクリブームのヒミツ

「新世紀農法」という夢を実らせたハイクリブーム

業界初の乗用管理機「ハイクリブーム」の発売により、日本の農法が大きく進化したと言っても過言ではありません。
その第三世代機では、薬剤タンクの位置を変えて理想的な前後質量バランスを実現するなど、さらなる改良を図りました。
ここでは、「防除機総合メーカーの丸山」ならではの技術を結集した、業界初の水田用中間管理作業機「ハイクリブーム」の特長や開発の裏話などをご紹介します。

ハイクリブームとは? 特長 ハイクリブームができるまで、さらに、これから。 開発の歴史

ハイクリブームとは?

ハイクリブーム

「ハイクリブーム」とは丸山製作所独自の呼び方で、一般的には「乗用管理機」と言われています。 そして、農業機械業界でこの乗用管理機のマーケットをいち早く耕し、開拓したのが丸山製作所です。

大規模な水田を耕し、稲を育てる農家にとって、防除は非常に大変な作業です。特に、真夏の日差しの強い水田の中で消毒作業を行うのは、非常に体力を消耗します。
そんな農家の方々の労力軽減のため、さらに追肥作業も同じ乗用管理機能でできるように、と考えて開発した製品が「ハイクリブーム」です。

ハイクリブームの特長

丸山製作所の視点 (1)作物への配慮
有効地上高78cm

農家の願いと作物への愛情をカタチにしました。

防除や追肥は稲が大きくなった時期に行うものなので、大切な稲を傷めないよう、作物をまたいで作業ができることが重要でした。そこで、その点を配慮した理想的な高さとして、稲穂からの車高が30~40cm、地上からの車高が70cm以上の機械を開発する必要がありました。 第三世代のハイクリブームBSA-53シリーズの場合、有効地上高はクラス最高の78cm。水田以外にも大豆や麦、白菜やキャベツ、コネギ等の蔬菜(そさい)などでも作物を傷めない、車高の高さがポイントです。 (2004年1月現在 弊社調べ)

丸山製作所の視点 (2)究極のバランス

「薬剤で満タンのタンクも作業が進むにつれて空になる」。第二世代のハイクリブームをフルモデルチェンジするにあたり、この着眼点から500リットルの薬剤タンクを機体中央部にレイアウト。「前方に噴霧機能、中央にタンク、後方にエンジン」という、オリジナルのレイアウトにしました。
これによって、究極とも言える理想的な前後質量バランスを実現。タンク満水時はもちろん、減少過程において、空になっても、足場の不安定な湿田で安定した走行性能を発揮できるようになりました。
また、このレイアウトでは運転席が一番前に配置されているため、前方の視認性がよく、水田に入るときに作物を踏まないようコントロールすることがさらに容易になったのです。

「タンクを真ん中へ!」-こちらも業界初となった、丸山製作所オリジナルの新発想です。

55:45という理想的な比率

水田土中において、前輪と同じ軌跡を後輪がそのまま追う形のハイクリブーム。湿田走行における車両質量の前後バランスを55:45という理想的な比率にしました。

1.5mのロングホイールベース

湿田での走破性、安全性に加えて安定感をプラスする、1.5mのロングホイールベースを採用しました。

丸山製作所の視点 (3)使いやすさとコスト削減をさらに追求

第三世代機では、走行速度が変動してもボタンひとつで定量散布できる速度連動散布装置「スプレーナビ」を刷新。 大画面4.5インチの液晶パネルに『圧力、瞬間吐出量、トータル散布量、車速』がわかりやすく自動表示。スリップしやすい粘土質湿田でもボタンひとつで簡単に補正できるので、散布過多等で慌てることもありません。 日本各地の多彩な環境で、作業者のイメージに応じた散布を簡単に実現できるようになりました。 さらに、少量散布用農薬の散布にも大活躍で、適期適時の作業によるコスト削減を可能に!

マイコンがコントロール

散布速度に合わせて散布量をマイコンがコントロール。

15mのスライド

強靭、軽量、コンパクト設計の15mのスライドも丸山製作所独自の新型。ブームは伸びた分だけノズルが開き、噴霧ノズルの切り替えも自在。全ての仕様とパーツに農家の皆様への気持ちを込めました。

ハイクリブームができるまで、さらに、これから。

防除器具のパイオニアとして培ったノウハウを活かし、水田の中を歩かずに防除できる乗用管理機をカタチにできないだろうか。これが第一世代ハイクリブーム開発の発端でした。 完成すれば業界初!画期的な製品として農業を営む方々の注目を集め、お役に立てるだろう、と誰もが確信していました。

しかし、爆発的なヒット製品としてラインに乗せるまで、少々時間が必要でした。実は、農業の現場では、「水田の中に車輪が入る=稲をつぶす」と感じる方が多かったのです。
そこで、全国の営業部門が展示会や実演会などを積極的に行い、「作物や収穫に影響を与えない」という事実を証明しながら丁寧に説明して回り、それをご理解いただいたおかげで今があります。 やがて、業界内でも乗用管理機の開発を積極的に推進する動きが目立つようにもなりました。

一度、「丸山の製品は使いやすい」とご納得いただいてからは、ハイクリブームの新型登場に対する期待も多く寄せられるようになりました。
そして、ご愛用者からのフィードバックを反映させて、第二世代機をリリース。と同時に、よりよい製品を作ろうと模索した中で生まれたのが第三世代機BSA-53シリーズ開発です。
第三世代まできてたどり着いた結論は、「タンクを車体の中央にレイアウトする」こと。安全性、安定性、バランスに優れる以外にも、必然的に座席が前に配置されるため、稲の様子を確認しやすく、より精密な散布を可能にしています。

固定概念に捕われない丸山ならではの発想で、業界をリードしているとの自負もあり、さらに今後は環境問題にも深く取り組んでいきたい、と考えています。
丸山製作所の次なるプロジェクトにご期待ください。

開発の歴史

BSA-250

第一世代

1987年~
水田専用自走ブームBSA-250を初めて開発

1988年に生産を開始したタンク容量400LタイプのBSA-400。

BSA-410

第二世代

1992年~
フルモデルチェンジを行いBSA-410を開発

エンジン大型化、足回りを強化したBSA-420Sを生産(1997年)。
後、1998年~2000年、第二世代のバリエーションBSA-420SG4、BSA-510JW、BSA-420LDS-H、BSA-420JSG(G-4S)等を生産。

BSA-53シリーズ

第三世代

2003年~
BSA-53シリーズ誕生

第四世代

650/950

2009年~
650/950

ハイクリブーム

2012年~
ハイクリブーム


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